退職金と縁の薄い、日本女性


多くの日本女性にとって、退職金は、余り縁がないものです。
いわゆる「M字雇用」で、結婚・出産で、最初に勤務した会社を、
勤続年数の浅いうちに退職するからです。

貰える退職金は、給与と勤続年数などによって決まりますが、
当然、早くに退職すると、大した金額にはなりません。

私の同僚は、80万円程度でした。
ほんの僅か勤続年数が長かった私は、150万位退職金を頂きました。
(何か他にも、組合とか、複数の所から、一時金を受け取った気も
するのですが、他から貰った分は、覚えていません^^;)

ただ、
「えー、そんなに頂けるのですか!」と上司に言ったら
逆に心配された事だけ覚えています(笑)

勿論「退職所得控除がどーした」とか、そんな心配も一切要らない金額でした。


アッという間になくなった退職金…


当時の私の収入は、同世代より100万円位多かったと思いますが、
退職金制度の事など、深く考えた事もなく、
たまたま辞めたタイミング(区切りの年数で上がるパターン)が良かっただけでした。

辞めた後に、元同僚に「良い時に辞めたね」とか、散々言われても
上司が心配したように、150万なんて、税・社保を支払ったり、
病気で退職した為に、医療費に使ったりしたら、
アッという間に、なくなった気がします。

母にバッグをプレゼントした事だけは覚えていますが、他は
贅沢をした覚えもないですね。。
体調が悪かった為、記念に旅行に行くとかも一切なかったですし…。

寿退社した元同僚は、夫の扶養に入ったでしょうから、問題ないとして
私のように病気で退職した場合は、こういう結果になりますね。
(社保加入者なら、手続きすれば傷病手当金、仕事でケガをしたなら労災などアリ。
人事や、ご加入の健康保険組合で相談して下さい。他、役所で聞くと社保の軽減もアリ。
ちなみに、最も急ぐ事は、健康保険の任意継続をするかどうか、です)

要するに、扶養に入れる人は、当面は問題なく、健康なら尚更、
問題ないわけです(というか、問題に気付かないというべきか)


寿退社を反対したのは、全員男性だった…


ただ、一つだけ違った事は、辞める時に「寿退社」が微妙だった事ですね。
彼女より上の世代は文字通り、皆に祝福されて、職場を後にした筈ですが、
彼女が辞める時は、思い止まるように、散々説教されて、嫌な思いをしたようです。

説得してきたのは、全員男性で、女性は誰も何も言っていませんでした。

ちなみに、その同僚は、職場結婚でしたから、
周囲の男性が、皆、夫の味方なわけですね。

男性の意見を聞いてみると
「辞めたら、夫のお小遣いが減るから、かわいそう」
「お小遣いがないと、職場の付き合いに参加できなくなる」
「自由になるお金がないと、器が小さくなって、出世しなくなる」
という、夫寄りのものに加え
     +
「もったいない!!」
「うちの妻は、働きながら子供を育て、今では責任ある仕事を任されている」
「(育児など)制度が整っているのに、何で仕事を辞めるのか?」
「せめて子供が授かるまで働いてはどうか」
といった、妻の不利益に関するものでした。

それでも、彼女には響きませんでした。心の中では「余計なお世話だ!」と思っていた事でしょう。
男性のいない所で、ポツリと「十分働いた、疲れた…」と言っていました…。

※これ、結構、重要だと思うのです。だって、それ言った時の彼女、まだ20代半ばですからね。
一番体力ある時に、他より恵まれた待遇で働いているのに、逃げ出したくなるって
(独身だったら逃げ出していないわけですから)未だに家事負担が重すぎるわけです。

とても忙しい職場でしたから、
この上、殆どの家事に追われると思ったら、辞めたくなる気持ちもわかります。
それがわかるから、女性で、彼女に意見する人は誰もいなかったのでしょう。

彼女の場合「仕事が嫌い」だったというよりは
「体力の限界っ」(by.千代の富士)だったのでしょう。


スーパーウーマンを目指したくないのはわかる


私がもし「意識高い系」だったら、男性陣に
「女性にばかり、意見するな」と言ってあげられたのですけどね。

ほんと、女性に
「家事も育児も仕事もこなせ、身ぎれいでいろ=スーパーウーマンになれ」という要求
だけでは、「仕事命」の女性以外には響きませんよ。。

寧ろ、夫側に
「家事の80%は僕がするから、仕事を辞めるな」とアドバイスしたら?
と思います。。 

男性は、誰も言ってなかったです…。
まぁ「親と同居して、手伝って貰え」と言っていた人はいたかもしれません。
(例の、妻が子育てしながら働き、出世もした、とか言ってた人)

今ならさしずめ、
「ルンバと、食洗器と、全自動洗濯機以外に、ホットクックとヘルシオを買え、
夫も操作を覚えろ」+「Amazonフレッシュで、夫も食材を管理しろ」
という所でしょうか。

女性が仕事を辞めない為に、女性に要求するより、
男性に最新家電の購入と操作を覚えるように指導した方が良いと思います…。

まぁ私も、ブログには書くけど、実際に職場で意見はしない気もしますが、
ここ数年で、
● やっぱり仕事辞めたらダメだよ
● 家事はできるだけ最新家電に頼ろうよ
と思うようになりました。




節約より、働いた方が早いので、仕事に復帰する人が多い…


先ほど、寿退社した人は、当面は問題ない、と書きましたが、
じわじわと家計に影響が出てくるのがわかってきたのもあります。

自分が独身時代に貯めたお金も、苦労して貯めた割に、
出ていく時は、簡単です。

そこで、節約する為に、涙ぐましい努力をするわけですが、
正社員として働いていた頃のように「入ってくるお金」がないわけですから
節約では、とても追いつきません。

節約しているのに、夫が協力的でないと、腹が立ちますし、
極端な節約に走る場合、夫婦が同意見でないと、家族仲も悪くなるでしょう。
(彼女も、新婚1か月目で、既に「夫の電気の消し忘れが許せない!」とこぼして
いましたし。。)

そんなわけで
遅かれ早かれ、皆さん、仕事に復帰するわけですが、
「元の職場に同条件で復帰できる制度」を導入していない限り
(私の会社には、一定の資格や試験に合格している人にはありました)
同じ職場だろうが、職種だろうが、高い確率で非正規雇用となります。


非正規労働者に、社保加入の流れ


非正規雇用にも、2つの顔があります。
一つは、望んで、年収を抑えている兼業主婦と
本当は、正社員で働きたいのに、非正規雇用でしか復職できない場合です。

扶養範囲内や、社保加入を免れるには、
時給が高い、勤務時間が長い、勤務日数が多い事は大敵ですから、
使う側の企業と、年収調整をしている主婦の利害は一致するわけです。

ところが、困った事に、この影響は、非正規で雇われる独身女性にも出てきます。
時給が低かったり、会社の社会保険加入要件を満たせない…というわけです。

非正規で働く独身女性の方、正社員への転職が難しくても、
せめて、社保に加入できる職場を探しましょう。
人手不足ですから、今がチャンスです。
従業員500人以上の会社でしたら、年収106万円で、パートでも社会保険に入れます。

逆に、兼業主婦の方が、社保加入を免れたい場合は、500人以下の会社で働く方が
良いわけです。それなら年収130万円までは加入しなくて済みます。
500人以上の職場で働いてしまうと、
1日5時間勤務だったのを、わざわざ4時間勤務にする、勤務日数を減らす、
などして、年収を減らさないといけないからです。

※つまり、この制度は、独身(シングルマザー含む)の非正規労働者の救済となる反面、
社保不要の兼業主婦には、収入減の結果となりました。
あと、12月に年収調整で休まれると、人手不足の職場にとっても痛手となります。


自営業にも、退職金制度があった…


私は、体調が回復しないまま、結局、個人事業主になりました。
(自分の人生の急展開にびっくりです。。)

自営業に「給与所得控除」なんていう、ありがたいものはありませんから、
老後の為というより、節税の為に、真っ先に、小規模共済に入りました。
年払いで84万です。月額7万*12回。
結果的にこれが私の退職金になります(年金受取・一括+年金の併用も可能)

数年間は上限まで掛けられそうですが、20年は支払う予定なので、
売上のない年は、掛金を最低の1,000円まで減額するなどします。

廃業しない限り、何年でも拠出可能なので、退職所得控除「枠」を
積み上げる事ができます。
ずっと好調だった場合は、控除枠を超えて、掛けてもいいわけですが、
何せ、収入が不安定なので、先の事は全くわかりません。
(iDecoと同じく、控除枠をオーバーしても、退職所得なので、
半分にしか課税されない上、分離課税となります。
セーフティ共済とは違い、単なる課税の繰り延べにはなりません)


主婦でも、稼げるだけ、稼いだ方がいい


で、ふと思ったのです。
私が1回で振り込んだ、小規模共済の金額って、あの寿退社した彼女の
退職金とほぼ同じだなって。

で、2年支払えば、私の退職金と同じ位になりました。

主婦の皆さんが、様々な事情がある事は、私も女性ですから、男性以上に
よくわかっています。

でも、扶養や社保加入を嫌って、年収調整する事って、本当に、得なんでしょうか?

私の収入は、正社員で働いていた頃より低いわけですが、
たった2年加入しただけで、あの頃より、多い退職金を用意できましたよ。
その事実に気付いた時は、本当にびっくりしました。。。

確かに、税・社保など、痛い出費もありますが、
年収調整を辞めれば、iDecoの全額控除で節税しながら、自分の退職金
(年金受取可能)を作ったり、つみたてNISAへ拠出する資金も確保できます。

何も起業して小規模共済に入れとは言いませんが、
個人年金に入るより、iDecoや、つみたてNISAの方が、確実に老後不安を減らせます。

お金が人生のすべてと言いたいのではなく、
事情が許すなら、年収調整より、稼いでしまった方が、やっぱり得なんじゃないの?
と普通に思いました。

長くなっちゃったので、
iDecoや、つみたてNISAのお話は、次にでも…。


参考文献:勝間式 超ロジカル家事


効率的な家事から、資産運用まで、女性の生活全般、これ一冊で。

やっぱり、家事負担を理解できるのは、女性ならでは…。
昔は、ただ怖かった勝間さんですが^^; この著書は、読まないと損なレベル。




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